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壽初春華舞台 記録



今年のお正月、令和4年1月10日に開催させて頂きました胡蝶をどりらいぶ特別企画 [壽初春華舞台]の様子をご報告させて頂きます。



すっかり自粛モードが日常となった足かけ三年に及ぶコロナウイルスの蔓延で、

沈みがちな雰囲気を吹き飛ばしたいという思いから、

華やかなお正月気分を満喫して頂きたく、出演者全員黒紋付で

[初春御目見得口上]から開幕させて頂きました。


華やかな日本のお正月… 場内割れんばかりの拍手に迎えられ、開幕させて頂きました。


引き続き、[宗山三番叟] 初演以来、黒紋付きの出の芸者の姿で踊らせて頂いております。



そして、特別出演の 林佑樹さん。

[正調博多節]を艶やかに




林佑樹さん… この世のものとは思われない美しさです

そのお客様の陶酔をうち砕くかのように…

桃、渾身の珍妙演目 [不祝儀入歯獅子] でこれ迄の空気を一変させます



あまりの衝撃にお客様も、笑って良いのやら 

怖がって良いのやら ザワザワする演目です。



そして救世主、すっかり荒廃した舞台の空気を格調高く戻すべく 

花柳琴臣さんの 清元[梅の春]で

舞台にお正月が戻って参りました



第一部の締めくくりは、花柳界でもお正月の御座付きとして踊られている [節ほんかいな]~[さわぎ]で御座いました。お正月気分絶好調です。


15分間の休憩を挟んで、出演者は次の演目の衣裳替えに入ります。

これだけの出演者が全て着替えるのですから、楽屋裏は想像を絶する忙しさです…




少々着替えの遅れをトークで繋ぐ胡蝶です。



今回新誂の黒地の桜の振袖の宗山流倭 [夜桜お七]です。

口上では今後も娘役にしがみつく… 

という事を公言してはばからない倭です



躍動感溢れる1曲は 宗山流蝶[龍乃流後継、龍乃紀菜]の[アジアの海賊]です

いつもの上演よりお正月ですからテンションの高い衣裳を選んでみました


そしてなんと3年ぶりの舞台復活は、宗山流遊



相変わらずの細身の立ち役 [風雪流れ旅]は3年のブランクを感じさせません





この季節になると袖を通したくなる一枚

珍に雪持ち笹の裾引きです

久しぶりに引っ張り出しました

タレント活動はじめ、舞踊に歌に大活躍の 美海 の歌

[私の城下町]で昭和の懐メロを踊らせて頂きました




今後益々の活躍を期待しています。


そして立ち役に早代わりの桃 [龍神]です

真面目に踊っても何処か微笑ましいキャラクターです



そして今回初顔合わせの 琴臣、林佑樹 コンビの

[お島仙太郎]です。粋な旅姿がとてもよく似合います。



本当に日本舞踊には色々なジャンルがあって楽しいですね

今後も色々な表情を御覧頂きたいと存じます


扇さんは[故郷によろしく]です。




この振り付けは、宗山流にも色々なものがありますが、

扇さんのバージョンは以前に日本創作舞踊振興会のコンクールで

銀賞を頂戴した時のものです 貫禄の安定感です


要は独特の雰囲気の[人形の家] 


現代的な楽曲の中に日本ならではの艶やかな色彩が目に焼きつきます


第二部[胡蝶をどりらいぶ]の締めくくりは

本当に久しぶりの上演になります

[老女優は去りゆく]


新春公演には、少々地味な演目ですが、

どうしても華やかな演目が沢山並んでいたので、

お口直し…といったところで挑戦させて頂きました。

又、今後も数を重ねて練り上げて参ります。


そして第3部は、御賛助出演を中心に素的な演目が並びます


宗山流の舞台では、10年来お馴染みとなりました

紅梅流の若手花形 山谷弘佑 君です

今回は、降りしきる雪の景色の中で[流れて津軽]を熱演

日頃から女形の演目はもとより、しっかりとした立ち役も

素晴らしい成長を見せています。今後も楽しみです。

是非皆様応援の程宜しくお願い申し上げます


そして 富士美観 

胡蝶とは公私ともに親しくさせて頂いている

浅草は観音裏の知る人ぞ知る人気者です




本来藤間流の正統派古典舞踊で培った筋金入りです。

最近では、創作日本舞踊も意欲的に挑戦して

メキメキと存在感を発揮しています。

こちらも皆様応援の程宜しくお願い申し上げます


そして昨年は家元の春謡妙右衛門の急逝により

流派を守っていかなければいけない立場となった春謡妙匠さん



[春よ来い] 新春をこと寿ぎ、

師を想い、来る春への期待を胸に御披露下さいました。

私の兄としての大切な存在であった盟友を共通のお守りとして、

今後益々大輪の花を咲かせて頂きたいと思っています。


そして何と言ってもお客様からの熱い拍手と

[ジワ]に迎えられて花形 林佑樹



意味深な色気の名曲[みやこの酔い酔い小唄]御披露頂きました。

何と言っても女形の美しさは日本の芸能にとって不可欠なものです。

これからも沢山の共演を重ねていきたいと存じます


出ました… 男花魁… の不思議な艶姿



自由な発想で様々な人間の心のひだを表現する花柳琴臣さんの新境地です。

今回2度目の再演となります。

お正月にふさわしい、この上ない華やかな立ち役の艶姿です


そしていよいよ後半戦は、胡蝶立ち役で御座います

白紋付きで[花の生涯]です


名称は 雷門隆 です。

4年ほど前から宗山関連の舞台で歌声をご披露してくださっています。

毎回緊張との戦いですが、今回はお正月らしく

袋付き [俗に言うちょんまげ] で登場です。

なかなか板についていましたよ。


ラストは、紋付からの早替わりで[深川マンボ]


相も変わらぬ演目ですが

いつ迄変わらず踊れるかのバロメーターのような演目です



お正月早々、大入り満員のご来場に囲まれ、素晴らしいご賛助出演、門弟、スタッフの皆様との1年の幕開けが出来ました事はこれ以上の慶びは御座いません。

最後には思いがけずカーテンコール迄頂戴致しまして、

出演者一同感謝で御座います。


オミクロン株の増加も心配な昨今ですが、

前向きに舞台の事だけ考えるようにして、我儘に突き進んでおります。

今年も沢山の楽しい企画と、皆様に喜んで頂ける舞台をお届け致したく

精進を重ねて参ります











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