
11月6日に 銀座SIX 観世能楽堂 にて開催されます
[花柳琴臣舞踊リサイタル] をご案内させて頂きます。
花柳琴臣さんとは宗山流創流20周年の、明治座での宗山會よりの御縁で、7年目のお付き合いをさせて頂いております。古典舞踊をはじめ、創作舞踊、吹奏楽と日本舞踊をコラボしての学生さんの指導は日本国中を駆け回っておられます。

今回は、初のリサイタルという事で、
令和三年度 文化庁芸術祭参加公演として開催されます。
私は、琴臣さんと、東京新聞推薦名流大会等で、二度ほど勤めさせて頂きました
長唄 [二人椀久]の松山で今回、三度目の御相手を勤めさせて頂きます。
今回は、四世花柳壽輔家元の振り付けで上演させて頂きます。

又今回は、本花道、セリ等の舞台機構の条件下での劇場での上演と違い、
能舞台でのご披露という事になりました。
本来、二人椀久のような、幻想的でドラマティックな演目は、
古典舞踊といえども、現代の劇場機構を駆使して
より一層立体感のある作品として仕上げることが主流です。

今回の舞台での上演は、その劇場構造のテクニカルを全てそぎ落とした、
舞踊そのものにのみ焦点を当てた上演方法となります。
本来長方形の舞台で演じる世界観を、
正方形の能舞台で表現する事は、様々なハードルが御座います。
又本来、遊女などの役柄は、歌舞伎舞踊の決まり事で
白足袋をはかずに、素足で務めることが本格とされています。
と言いますか… 足袋を履くような遊女は、[野暮]の極みとされています。
しかし能舞台では、いかなる理由があろうとも素足で板に乗ることは、
絶対にあってはならないことなのです。
ただ、日本舞踊の二人椀久の舞台装置も象徴的な大きな松がメインですが、
能舞台は、絶対的に松羽目の鏡板が基調となっています。
その鏡板の松の前で、諸々をそぎ落とした[二人椀久]を表現させて頂く
という事は、これ以上ない緊張感です。
花柳琴臣さんの足を引っ張らないように、精進させて頂きます。
他に 長唄 [静と知盛] と
琴臣さんのお母様の 花柳琴衣先生の [月] の三演目構成となっております。

又当日のご案内役は 元 NHK の古典芸能担当で皆様お馴染みの
葛西聖司 さんです。豊富な知識と、長年培った経緯に対する審美眼、
穏やかで心地の良い語り口調は、ご来場の皆様を
上質な日本舞踊の世界にご案内して下さることでしょう。
是非とも是非とも、[花柳琴臣舞踊リサイタル]にご来場賜りますよう、
宜しくお願い申し上げます。
それにしても緊張して 落ち着きません

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