9月23日に開催されました、毎年恒例で出演させて頂いております
東京新聞社主催の、推薦名流舞踊大会の様子を御報告させて頂きます。
今回は、昨年の[蝶の道行]に引き続き、花柳琴臣さんと
長唄の[二人椀久]を御披露させて頂きました。
胡蝶はこれ迄に、松山を二回、椀久を一度勤めさせて頂きました。
今回三回目となる松山です。
今回の衣裳は白の綸子に墨絵で松と浪のものに致しました
遊女特有の返し襟は、ゑり萬の土台に、唐織で雲立涌を織っていただいたものを掛けてみました。
国立大劇場の広大な舞台に、象徴的な松が聳え立ちいよいよ開幕です。
杵屋直吉社中の素晴らしい演奏です
今回松山の登場は、回り舞台の向こうの舞台の一番奥のセリからという演出です。
椀久の夢の中に登場する… と云う設定をより印象づける為です。
余り古典の演目ではドライアイスを使用すると云う事は少ないのですが
今回はあえて使用させて頂きました。
夢うつつに椀久は、愛しい松山と再会します
扇は、月に夜桜の意匠のものにしてみました
これは二人で、伊勢物語の [井筒] の件をむつまじく読む件です
椀久の衣裳も紫の綸子に桜に五色の幔幕をあしらった華やかなものです。
打掛の火焔太鼓に幔幕とリンクしていますよ。
椀久は大阪の豪商の設定ですから、
廓で散財する駄目男っぷりが出無いと面白く無いので
琴臣さんと相談の末、思い切って華やかにしてみました。
中盤戦以降は、がらりと華やかに踊りあげます。
夢が覚めると共に、何処へともなく消えていく松山
一人残された椀久は、呆然と松の根元に立ち尽くすのでした。
今回も素晴らしい椀久にお相手して頂き、光栄でした。
いや本当に緊張の舞台でした毎回の事ですが、
踊り終わると色々な課題が見えて参ります
精進あるのみですね
今回は舞踊関係の皆さんも沢山応援に来て下さいました。本当にありがとう御座いました。
いよいよ今週末、高知弁天座公演です。
胡蝶は皆さんより一足先に乗り込みます。
何と、台風が近づいてくるという予報になってしまって…
皆様よくお分かりと存じますが、高確率の雨女で御座いますので…
弁天座にてお待ち申し上げております。
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